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2018/11/13
2018/11/13

消費増税でポイントバックの可能性も?現金大国日本で人気の決済サービスとアプリを調べてみた。

 

D2C 営業本部 総括部 リサーチ・ナレッジチーム 山本です。

 

2019年に施行を予定している消費増税対策として、キャッシュレス決済で買い物をした人に対し、購入額の2%をポイントとして還元する制度を政府が検討中、との報道がありました。その反響からは課題の多さが伺えますが、もしこれが実現すれば日本のキャッシュレス化は一気に進むのでしょうか。

 

今回はそんなキャッシュレス化過渡期の日本の現状を、各国比較や決済サービスアプリの利用者数などから探ります。

 

 

ゆっくり進行中。日本のキャッシュレス化

まずは2018年4月に経済産業省が発表した「キャッシュレス・ビジョン」を元に、各国と日本の状況を比較しましょう。

 

 経済産業省「キャッシュレス・ビジョン」
 http://www.meti.go.jp/press/2018/04/20180411001/20180411001-1.pdf

 

■各国のキャッシュレス決済状況の比較(2015年)

 

※各国のキャッシュレス決済比率は、「キャッシュレス支払手段による年間支払金額÷国の家計最終消費支出」にて算出

 

2015年時点とかなり古いデータですが、韓国は突出して比率が高く、既に89.1%に達しています。一方日本は18.4%、第2位の中国とも比較しても40%以上の差があり、現金決済大国日本の姿が浮かび上がります。

 

「キャッシュレス・ビジョン」では、キャッシュレス支払が普及しにくい背景として
—————————————————————————————-
・盗難の少なさや、現金を落としても返ってくると言われる「治安の良さ」
・きれいな紙幣と偽札の流通が少なく、「現金に対する高い信頼感」
・店舗等の「 POS(レジ)の 処理が高速かつ正確」であり 、店頭での現金取り扱いの煩雑さが少ない
・ATMの利便性が高く「現金の入手が容易」
—————————————————————————————-

 

が挙げられていました。
現金が安全・便利に使えるため、キャッシュレス化の必要性が感じられにくいようですね。

 

しかし、キャッシュレス支払額と民間最終支出に占める比率の推移を確認すると、日本のキャッシュレス比率もゆっくりとですが高まりつつあり、2008年から2016年の8年間で約8%の上昇が見られます。

 

■キャッシュレス支払額と民間最終支出に占める比率

 

また同グラフの支払額に注目すると「クレジット」は緩やかに上昇し、「電子マネー」が少しずつ伸び幅を広げています。
次のグラフでは様々な決済サービスに注目し、サービスごとの利用率推移をみていきましょう。

 

■新しい金融サービスの利用率の推移
 

こちらはアンケートでの調査結果ですが、2013年から2016年の3年間で、「ポイント(支払い)」は21%→40%、「電子マネー」は18%→29%と大幅な伸びを見せています。
これら2サービスの利用率上昇は、皆様の利用状況と照らし合わせても、違和感を覚えないのではないでしょうか。

 

 

アプリ利用者数から見るポイント系・決済系サービス

それでは「ポイント(支払い)」「電子マネー」とは、具体的にどんなサービスが利用されているのでしょうか。

 

まずは代表的なポイント系サービスについて、会員数を比較します。

 

■代表的ポイントサービス会員数比較

 

(出典)
楽天:2018年6月末時点。「Rakuten Marketing Platform」1分で分かる楽天エコシステム(経済圏)より
Tポイント:2018年9月時点。カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社公式ホームページより
dポイントクラブ:2018年1Q時点。株式会社NTTドコモ「決算説明会」資料より

 

「楽天」会員は、約1億人と驚異的な数字です。他の2サービスも含め、会員規模からその浸透ぶりが伺えますね。

 

次に、上記サービスのアクティブな利用者数を追うために、アプリの月間利用者数を参照します。

 

■ポイント系アプリ 月間利用者数比較(2018年9月)

 

(出典)Nielsen Mobile NetView 2018年9月度データよりD2C作成 Applicationレベルにて集計

 

「dポイントクラブ」アプリの月間利用者数は2,000万人以上と、非常に高い数値となっています。会員数で比較すると、「楽天」よりも3,000万人以上少ないですが、アプリ利用者数では会員数と逆転する結果となりました。

 

こちらの数字はアプリ利用者に限定されているためサービス全体の利用者数比較にはなりません。しかし日本の生産年齢人口(15歳~64歳)7,484万人※を鑑みると、アプリの月間利用者数だけでも、いかに利用されているサービスなのかがわかります。
※(出典)総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数(平成30年1月1日現在)」

 

続いて、上記アプリ利用者について年齢別にみていきましょう。

 

■ポイント系アプリ【年齢別】月間利用者数比較(2018年9月)

 

(出典)Nielsen Mobile NetView 2018年9月度データよりD2C作成 Applicationレベルにて集計

 

「dポイントクラブ」アプリは若年層利用の高さが伺えます。2015年12月に開始された後発サービスのため、提供開始と共にアプリもリリースされており、アプリと親和性の高い若年層ユーザーにとって、利用しやすいサービスなのかもしれません。

 

それでは最後に、「電子マネー」のカード発行枚数とアプリ利用者数をみていきましょう。

 

■電子マネー関連カード発行枚数・アプリ月間利用者数の比較

 

(出典)・カード発行枚数:月刊消費者信用2017年9月号
・アプリ利用者数:Nielsen Mobile NetView 2018年9月度データよりD2C作成 Applicationレベルにて集計
※PASMOはアプリなし

 

楽天Edyの発行枚数は1億枚以上と圧倒的ですが、それに対しアプリの利用者数は580万人。他のサービスも、発行枚数に対しアプリ利用者数はその1割にも満たず、まだまだ成長の余地がありそうです。

 

 

日本のキャッシュレス化におけるカギとは?

現金大国日本の現状についてまとめた本記事、皆様の日常と照らし合わせていかがでしたでしょうか。

 

過渡期の日本、そのキャッシュレス化は、国民1人に1枚以上発行されている電子マネーでの決済額伸長によって進むのか、はたまたAlipay、Wechat payなどによってキャッシュレス化が急進した中国のように、モバイルペイメントアプリの爆発的普及が契機となるのか。今後の展開に注目です。

 

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