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2018/07/05
2018/07/05

カンヌライオンズ2018レポート―知っている人は地下にいる!アワードと受賞作品編

 

こんにちは。D2Cスマイル編集部の中田せらです。

 

2018年6月18日から22日まで開催されたカンヌライオンズ2018(CANNES LIONS 2018 INTERNATIONAL FESTIVAL OF CREATIVITY、以下カンヌライオンズ)に参加してきました。

 

知っているようで意外と知らないカンヌについてレポートした前編に続き、後編はアワードの仕組みと受賞作品関連のコンテンツについて。カンヌ初心者の私が現地で見て体験したアワードについてお送りします!

 

メイン会場の内部の様子。壁にはセッションのポスターがびっしりと貼られている。

 

 

2018年は新設5部門を含む全26部門で構成

ご存じの通り、カンヌライオンズのアワードにはたくさんの部門があります。

 

2018年からアワードの各部門は
「リーチ」
「コミュニケーション」
「クラフト」
「エクスペリエンス」
「イノベーション」
「インパクト」
「グッド」
「エンターテイメント」
「ヘルス」
といった、9つのトラックというグループに集約されました。

 

2018年はいくつかの部門の再編があり、
「サイバー」
「インテグレイト」
「プロモ & アクティベーション」の
3部門がなくなり、新たに以下の5部門
「クリエイティブeコマース」
「ソーシャル & インフルエンサー」
「インダストリークラフト」
「サスティナブル ディベロップメント ゴールズ(SDGs)」
「ブランドエクスペリエンス&アクティベーション」が設立。
合計26部門になりました。

 

部門がたくさんあって一見よくわかりませんが、「ソーシャル&インフルエンサー」や「SDGs」など広告産業の変化にあわせて部門の再編を繰り返してきたカンヌだからこその未来への方向性が示されているように感じます。

 

9つのトラック分類に整理されたアワードの部門一覧。
(引用:公式プレスリリースより)。

 

部門毎に事前に応募された作品の中から、厳正なる審査を経て勝ち残った作品がショートリストとして発表され、その中からブロンズ、シルバー、ゴールド、そしてグランプリが選ばれます。

 

前編でも触れましたが部門が多いので、カンヌライオンズ期間中は毎晩授賞式が開催されます。各部門毎に発表スケジュールが異なるので、会場内には写真のように部門毎の発表スケジュールが紹介されていました。

 

期間中毎日更新される各部門の受賞作品の発表スケジュール表。

 

 

膨大な量の受賞作品は地下で深掘る

メイン会場の地下の広大なフロア全体は広大な作品展示スペースになっており、各部門のショートリスト以上の作品のプレゼンテーションボードを見ることができます。よくカンヌに行かれた方が「地下でずっと受賞作品をみていた。」という話を聞いていたので、生でみたときは「これがあの!」と一人で興奮してしまいました。

 

初日は何も貼られてない壁が並んでいるのですが、各部門のショートリストは発表されていくにつれてどんどんボードが貼られていき、にぎやかになっていく様子はなかなか感動でした。いろいろな受賞作品を一同にみることができるだけでなく、プレゼンテーションボードの作り方の参考にもなるので眺めているだけで勉強になります。

 

部門毎にずらっと並んだプレゼンテーションボード。

 

同じ会場内にはたくさんのPCが設置されており、作品ムービーやプレゼンテーションムービーを見たりできるコーナーもあります。座ったままですべての部門の作品を調べられるし、国別や代理店別に検索ができたりして便利です。「結果だけなら会場にいかなくても見られるじゃん。」という声が聞こえてきそうですが、普段の業務の中でまとまった時間をとって集中して作品をみる時間って意外と取れないもので、図書館みたいな空間で集中していろいろな作品をみることができるのでよいなと思いました。

 

みなさん真剣に作品をみていらっしゃいました。

 

 

見学OKの公開審査会では応募者プレゼンも参考に

イノベーション、グラス、チタニウムの3部門はショートリストの作品を対象に公開審査会が開催されます。これらの公開審査会は、パスを持っていれば誰でも審査会を見学することができるというのが特徴です。

 

審査会では、審査員の前で応募チームの方たちがプレゼンテーションを行います。プレゼン後は審査員からバンバン質問が飛んでくるので、その場で的確に回答していかなければいけません。見ているだけなのに少し緊張してしまいました。当たり前ですが、プレゼンも質問もすべて英語。日本から応募する際は語学力も必要になるのでさらに大変です。

 

ただ、応募されてくる作品もプレゼンテーションムービーやボードだけではなかなか伝わりにくい複雑な案件が多いので実際の応募担当者から直接話を聞いたうえで賞が決められるというのは良いなと思いました。

 

チタニウム部門の公開審査会の様子。バーガーキングのプレゼン中でした。

 

 

審査員直伝!受賞作品の解説が受けられるプログラムは2つ

地下のフロアでは、各部門の審査員から直接受賞作品の解説を聞くことができるプログラムが2つあります。(発表スケジュールの都合なのかすべての部門でこのプログラムが設定されているわけではないのですが。)
「Inside the Jury Room」と「Tour of Work」の2つです。

 

前者はセミナー形式のイベントでその部門の審査員数名が登壇し、今年の審査の総括やなぜこの結果に至ったかなどを語り、いくつかの受賞作品をピックアップして解説するという45分のセッションです。

 

Inside the Jury Roomのセッションの様子。小規模のステージなので質問もしやすい。

 

もう一つが私のおすすめ「Tour of Work」です。
このプログラムは、その部門の審査員長と一緒に受賞作品のプレゼンテーションボードを巡りながら解説を聞けるというなんともぜいたくな企画。参加人数も10~15名前後と少人数なので、本当に近くで審査員長の話が聞けるので感激でした。

 

私はいくつかのツアーに参加したのですが、中でも新設の「インダストリークラフト」審査員長YANG YEOさん(HAKUHODO INC.,APAC)のツアーが一番印象的でした。

 

授賞式でもユニークなキャラクターでひときわ目立っていたYANG YEOさん。ユーモアあふれるプレゼンテーションで参加者とコミュニケーションを取りながらツアーは進んでいきました。「素晴らしいアイデアだけど、結果のインパクトを見るとこれはシルバーだった。」とか、「この作品は、デザイン性ではなくコピーライティングのスプリクトの部分を高く評価したんだ。」などビデオを見ているだけではわからない審査の裏側が聞けてとても参考になりました。

 

インダストリークラフトのTour of Workの様子。大きい声が出せないので参加者はマイクの音声が聞こえる専用のヘッドホンをつけて会場を巡る。

 

授賞式に登壇するのはさらに一握り…改めて感じた賞の重み

初日の「ファーマ」「ヘルス&ウェルネス」を除いて、授賞式ではゴールド以上の作品しか登壇することができません。

 

今回日本でゴールドを獲得しステージに登壇していたのは、大量のコピー用紙を使って話題となったOK GOの「OBSESSION FOR SMOOTHNESS」(SIX TOKYO)のみ。世界最高峰の広告祭でステージに上がるということの大変さと賞の重みを改めて実感しました。

 

 

これからもカンヌは時代の変化に伴って進化をしていくのだと思いますが、広告業界のクリエイターのあこがれの地であり続けることに変わりはないだろうと思ったあっという間の5日間でした。

 

受賞作品はカンヌライオンズ公式サイトで公開されています。
https://www.canneslions.com/

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