D2Cスマイル

SHARE

スマイルを共有する

Facebook
Twitter
google+
はてなブックマーク
このエントリーをはてなブックマークに追加
デジタルマーケティングの総合オピニオンサイト
HOME > ロボットネイティブの時代が訪れる!RPA導入成功のポイントは“働き方改革”より“相棒としてのロボット”
2018/06/05
2018/06/05

ロボットネイティブの時代が訪れる!RPA導入成功のポイントは“働き方改革”より“相棒としてのロボット”

 

D2C デジタルマーケティング事業本部 木本達也です。

 

人材不足、高騰する人件費を始め、先進国を中心に“労働”にまつわる課題は枚挙に暇がありません。こと日本においては、高齢化率が21%を超える超高齢化社会に突入し、労働人口が減少。労働生産性は低空飛行を続け、企業では積年の課題となっています。

 

そうした状況が喫緊の課題となる中、注目を集めているのがソフトウェアによる業務自動化の取り組みを指す「RPA(Robotic Process Automation)」です。実際に導入を進める企業も増え、2013年には200億円弱であった市場規模が急成長。2020年にはRPAソフトウェア市場だけでも5,000億円に達すると見込まれており、関連市場を含めると広大な市場が広がっています。

 

RPAを通じた業務自動化が拡大を見せる今、業界をリードするのがプラットフォームメディア「RPA BANK」です。

 

 RPA BANK
 https://rpa-bank.com/

 

そこで今回は、このプラットフォームの企画運営を手掛ける株式会社セグメントの武藤駿輔氏をお招きし、弊社 デジタルマーケティング事業本部の星航を交え、現状から来たるべき未来まで、RPAが持つポテンシャルについて伺いました。

 

(左から)
 株式会社セグメント RPA BANK事業部 事業統括 武藤駿輔氏
 株式会社D2C デジタルマーケティング事業本部 エキスパート 木本達也
 株式会社D2C デジタルマーケティング事業本部 部長 星航

 

 

生産労働人口の減少と働き方改革から注目を集めたRPA

木本:人口減少社会はけっして未来の話ではなく、まさに喫緊の課題です。そうした中、多くの事業主から注目されるテクノロジーにRPAがあります。「Robotic Process Automation」の略語であり、物理的な身体を持たないロボット、つまりソフトウェアによる定型業務の自動化を指す言葉ですが、まだ新しい概念ゆえ、ハードルを感じる人が少なくないのも事実です。

 

そこで日本におけるRPAの導入窓口とも言うべき機能を果たしているのが、武藤さんが企画運営を担当されている「RPA BANK」ですが、まずはどのような取り組み、活動をされているのか、あらためてお聞かせください。

 

株式会社セグメント RPA BANK事業部 事業統括 武藤駿輔氏

 

武藤:私たちはRPAの導入を検討されている企業さま、さらに導入後の運用をされている企業さまに向けた、会員制のプラットフォームメディアという形で運営しています。もともとはRPAの話題に特化したブログとしてスタートしましたが、RPAの普及と促進、定着を目的として「RPA BANK」を立ち上げたのが2017年6月のことです。

 

木本:ちょうど日本国内において、RPAというキーワードが広がり始めたタイミングに重なりますね。

 

武藤:それ以前から各コンサルティングファームがRPAの存在を紹介し、徐々に知られ始めてはいましたが、大きな起爆剤となったのが、働き方改革の本格化です。この改革はもちろん、推進されるべきものですが、経営者の立場からすると苦しい面も否めません。とりわけ人口減少が引き起こす慢性的な人手不足によって労働生産性が低下する中、いわば二重苦のような状況です。

 

生産労働人口の減少と働き方改革。この2つが重なったこともあり、RPAが可能とする「ロボットと人間の協働」というコンセプトが響いたのでしょう。RPA BANKを立ち上げた直後から、非常に多くのお問い合わせやRPA BANKが企画運営するセミナー「RPAクリニック」への参加をいただきました。RPAに対するニーズの高さを再認識しましたし、同時に明らかになったのが、混沌とした市場の実態です。多くの方がRPAに関心を抱くものの、運用方法はおろか、導入の方法論に関する情報がほとんどないといった状況です。

 

 

導入前も導入後も、あらゆる情報を網羅するプラットフォームへ

木本:RPAに対する正しい啓蒙が進まないまま、ぼんやりとした概念ばかりが一人歩きをしているようなイメージですね。

 

武藤:そうですね。ただ、お問い合わせやセミナーに参加くださった皆さんに共通するのが「ロボットを活用し、生産性を向上させたい」というポジティブな思いです。そこで私たち「RPA BANK」では、ユーザーが必要とする情報の提供、ロボットを開発するための学びの場の提供、そしてユーザー同士が悩みや課題を共有できるようなコミュニティの提供、この3つを大きな柱に運営を進めています。

 

特に導入を検討されている企業さまに向けた事例紹介ですと、月1回のセミナー「RPAクリニック」を開催しているほか、大規模イベント「RPA DIGITAL WORLD」の開催、コンサルティングファームとの連携を通じたRPA市場レポートなど、実践への活用可能な情報提供にこだわっています。また、アメリカのRPA AI協会とも連携を始めたため、アメリカにおける最新事例についてもご紹介させていただいています。

 

木本:すると「RPA BANK」は、RPAに興味を持ち始めたライト層から今後の運用に悩む層まで、あらゆる人たちが課題解決のために集う場、ということですね。

 

武藤:その通りです。導入前の検討はもちろん、導入後、どのようにスケールさせていくのか、それぞれのフェーズによって課題もニーズも異なるため、「ここに来れば、RPAにまつわるすべての情報がある」といったプラットフォームを目指しています。

 

株式会社D2C デジタルマーケティング事業本部 エキスパート 木本達也

 

 

企業規模や業種によらず、RPAは人材資源を生かすためにある

星:実際にRPAを導入した成功例として、メガバンクの事例が注目を集めていますよね。多くの人の共通認識としても「RPAと金融は相性が良い」というイメージがあるかと思いますが、実際に相性の良し悪しはあるのでしょうか?

 

株式会社D2C デジタルマーケティング事業本部 部長 星航

 

武藤:パイロット運用として20種の事務作業にRPAを導入したところ、年間約8000時間分の事務処理作業削減に成功した、という事例ですね。確かにこのメガバンクでの成功例が大きくメディアに取り上げられたため、「RPA=金融」というイメージが強いかもしれません。ただ、RPAを必要とする業種は、非常に多岐にわたります。

 

特に昨年末からはサービス業、情報通信業の方から導入に関する検討が増え、今年に入ってからは、メーカーからのお問い合わせが最も多いという状況です。日本における業種の割合と、ほぼ同じようなバランスですね。実際に導入される企業も着実に増え、上場されている3,000社のうち、約1,000社が導入を進められています。

 

星:上場企業の3分の1ということですか。それはすごい数字ですね。しかし上場企業のような大手のほうが、どうしても調整すべきステイクホルダーが多く、導入が難しそうなイメージがあります。

 

武藤:一概には言えない面もありますが、RPAを成功させるために重要視すべきは、企業規模や業種にかかわらず、導入の進め方にあると考えます。例えば働き方改革という名目のもとに導入すると、失敗するケースが少なくありません。名目ばかりが先走ってしまい、「あなたの仕事に無駄が多いから、だからRPAを導入するんだ」と、ネガティブな印象が先行してしまい現場をうまく巻き込めないことがあります。

 

しかしRPAは、決して人間の仕事を奪うものではありません。自動化が可能な作業はロボットに任せ、そこから生まれた人的資源をより重要な仕事に当てるという、1つのビジネスプロジェクトです。RPAをうまく取り入れている経営者の皆さまは、単にITツールを活用した業務改善ということではなく、ロボットという新しい労働資源の活用前提に、組織をReデザインし、生産性を高めることにチャレンジされています。ITツールという認識で導入すると、RPAの運用にかかわる業務をシステム関連の部署に依存しすぎてしまい、実際にRPAを活用する現場との齟齬が生じる、といったケースも見られますので、経営者、システム部門、現場の三者の係わり方とバランスが重要になります。

 

 

“人間と機械”の時代から、“人間と機械とロボット”の時代へ

木本:なるほど。どの業務に対してRPAを導入すべきか、その必要性と効果は、現場の人間にしかわかりませんからね。しかしExcelのマクロを組むのも精一杯という人間も多い中、RPAの運用が本当に可能なのか、不安視する人も多いはずです。

 

武藤:おっしゃる通り、そこはRPA市場全体の課題だと考えています。「プログラミングの知識がなくとも」というのがRPAの特徴の一つですが、それなりの作法が必要なのも事実です。そのため、現場の方に向けた導入フェーズの研修はしっかり、丁寧にしなければなりません。現状の事例ですと、RPAソフトウェアの使い方を学ぶ研修だけでなく、実際にRPAを動かしている様子を撮影し、その動画を見てもらうことで、ロボットのすごさのイメージ共有をし、円滑な運営を実現されている企業さまがいらっしゃいます。

 

木本:単に冊子を渡して「この通りに進めてください」ではなく、より実地に即した、eラーニングのような手法ですね。

 

武藤:要はRPAの運用も、人間と変わりません。新しい人材が入ってきたとき、その人に何も教えないまま業務が進められるかと言ったら、それは不可能ですよね。

 

RPAのことを「Digital Labor(デジタルレイバー)」と呼ぶこともありますが、あくまでも「働き手の一人」と捉えるからこその呼称です。日本の高度成長期を例にしても、産業を支えたのは一生懸命に働く人間であり、その相棒として働いた機械の存在です。かつては人間がいて、機械がいてという2層構造でしたが、そこにソフトウェアとしてのロボットが加わった3層構造と考えると、わかりやすいかもしれません。

 

 

市場規模は拡大。それに乗じて導入のハードルは緩和の傾向に

星:そうした啓蒙活動を進められる中、RPAを導入する企業だけでなく、プロバイダーとして参入される企業も増えているのでしょうか?

 

武藤:ベンダー、ソフトウェアメーカーともに増えていますが、特にベンダーに関しては去年の春から年末にかけ、約30社から約250社にまで急増しています。また、これは2018年最大の課題でもありますが、企業内で動くRPAが100ロボット、500ロボット、さらに1000ロボットと増えていった時の、その運用と管理を最適化させる、コンサル業務としてのプレイヤーを育てることも急務です。

 

木本:すると今後はプロバイダーだけでなく、コンサルを派遣するような企業の参入も見込まれますね。

 

武藤:はい。そうした派遣業務の参入も実際に増えていて、RPAを管理するエンジニアとロボットの両方を派遣する、ハイブリッド派遣という形式も見られます。さらに紙の問題であればOCR、店舗のお客さま対応であればチャットボットのようなAIというように、RPAと新たなテクノロジーを融合させながら業務自動化の領域を拡大させ、高度化させる取り組みも進みつつありますね。

 

木本:いち企業単位だけでなく、あらためてRPA市場そのものにおける可能性の大きさを痛感させられますね。弊社としても、乗り遅れている場合ではないぞ、という(笑)。

 

武藤:市場そのものが成長するにつれ、導入に向けたハードルも少しずつ緩和されていますので、ぜひ、ご体験ください(笑)。最近ではPOCにしても、かなりリーズナブルな価格で提供されるベンダーが増え、無償のトライアルも出てきています。

 

星:コストの面で導入を検討している企業からしても、非常に背中を押されるお話ですね。

 

武藤:そうですね。少し大げさな表現になってしまいますが、私たちはRPAを活用した圧倒的な生産性向上を実現させるまったく新しいロールモデルを作っていきたいと考えています。そのためには、1人でも多くのお仲間が必要です。多くの企業さまにRPAを体感いただき、ロールモデルを完成させることができれば、今後、より高齢化が進む未来にも、そのモデル自体を横展開できるはずです。

 

 

人間とロボットが共存する未来に向けた、RPAは今ある現実解

木本:人口減少への対応が喫緊の課題である中、まさに人間とロボットの協働が切り開く未来ですね。

 

武藤:「RPA BANK」の活動の一環として、人工知能分野の有識者にお話を伺いましたが、人工知能学会の前会長である松原仁先生も、元Google副社長の村上憲郎先生も、そしてロボット工学の第一人者である石黒浩先生も、口をそろえて「人間とロボットが共存する世界が来る」と明言されています。そうした未来においてRPAの普及は、日本経済にとっても必ずプラスになるはずです。

 

木本:武藤さんのお話を伺っていると、ある日、突然、RPAが当たり前の世界が訪れるような気がしてきますね。例えるならば、Windows95の登場でしょうか。それまでは一部の専門家のみが扱っていたパソコンがWindows95の登場によって、一気に身近な存在として普及したような。

 

武藤:そう確信していますし、よりRPAが普及した世界においては、RPAを専門に管理、推進する部署、言うなれば”デジタルレイバー部”のような部署が、当たり前のように存在するようになるはずです。そのため「RPA BANK」では今後ロボットの使い手の主役となっていくであろう大学生向けにRPAを体感いただけるようなセミナーも企画しており、今年の7月4日にもRPAを題材とした大規模イベント「RPA DIGITAL WORLD 2018」を予定していますが、そこにも大学生をご招待する予定です。

 

星:デジタルネイティブの次には、ロボットネイティブの時代が訪れる、ということですね。

 

武藤:まさにそうした時代に向かいつつある中、RPAは現時点で最も身近な、初歩的な手法です。どの時間軸で新たなロボットテクノロジーが出現するかわかりませんが、AIに関して言えば、まだ業務で活用可能なものはまだそう多くありません。そこで現実解として出てきたのがRPA。「RPA BANK」では、近い未来に当たり前になるであろう「人間とロボットの協働」という働き方に向け、いち早く、その可能性を伝えられるような存在を目指していきます。

 

【イベント告知】
RPA国内最大イベント「RPA DIGITAL WORLD 2018」
2018年7月4日(水)東京国際フォーラムにて開催!
メディアアーティスト 落合陽一氏、元Google本社副社長 村上憲郎氏も登壇!

https://rpa-bank.com/event/digitalworld/?ga=clickevent

 

関連記事 RELATED ARTICLES
このライターが書いた記事