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効果的なインサイトの探し方教えます
2015/08/13
2015/08/13

プロモーション成功の鍵は「ターゲットインサイトのシゲキ」にあり!
効果的なインサイトの探し方教えます

 
こんにちは、日山です。
ひっそりとWebプロモーションのプランナーをやっています。
これまでD2Cスマイルにて、「おもしろいアイディアには必ず明確なターゲットイメージが設定されている」、「30代男性レベルのターゲットイメージにはこれっぽっちも価値はない」といった、主観的意見(と少しの皮肉)を詰め込んだ記事を書いてきました。
 
ありがたいことに多くの方々から「わかりやすい」や「おもしろい」という反響をいただいたので、今回もスタイルは変えず書いていきます。
 
 

プランニングの要は「ターゲットインサイトの抽出」

プロモーションのアイディアの核をつくるためには、「ターゲットインサイトの抽出」が重要です。
では、一体どうすれば良いでしょうか?
今回は「もれなくチェック! ターゲットインサイト抽出法」をご紹介します。
 
私は以前、抽象的なざっくりとしたターゲットイメージを、プロモーションプランニングで求められるターゲットイメージへとレベルを引き上げるためのターゲットイメージ設定メソッド「超簡単!ササッとターゲット分類法」について説明したことがあります。
この分類法を超簡単にササッとご紹介すると次のようなものです。
 
—————————————————-
1)ざっくりとしたターゲットイメージ(ex.30代男性)と商品(ex.缶コーヒー)の「接点(ex.缶コーヒーを飲む)」を洗い出す。
 
2)「接点」を頻度別(高頻度~低頻度)に分類後、狙う市場はブルーオーシャン or レッドオーシャンか(1)、ターゲット求めるものは質 or 量か(2)を決定する。
 
3)(1)(2)の決定事項をもとに、頻度別に分類された「接点」からアプローチすべきターゲットイメージに優先順位をつける。
—————————————————-
 
特に、「接点」を頻度別に分類する作業は、ターゲットイメージ設定後に行う、ターゲットインサイトを抽出するフェーズですごく重要になってくるので要チェック! です。
(もう少しちゃんと知りたい方は、コチラの投稿で詳しく説明しているので、読んでみてください)
 
今回は、このプロモーションプランニングのファーストステップである、ターゲットイメージをクリアすると立ちはだかる、「ターゲットインサイトの抽出」の効果的な実行方法をご紹介したいと思います。
 
ターゲットインサイトの抽出は、プロモーションプランニングを進めていくうえで、アイディアの核をつくるための重要なステップ。
ターゲットインサイト抽出を中途半端に進めたり、抽出フェーズを飛ばしてアイディア出しを進めたりしてしまうと、ターゲットにアイディアが全くささらない、世間で一切話題にならないなど、かなり痛い目に合うことは目に見えているので、ターゲットインサイトの抽出フェーズでは絶対に力を抜かないでください。
 

Attention!

ターゲットインサイトの抽出を実践するにあたっては「超簡単!ササッとターゲット分類法」をある程度理解し、使いこなせるようになっておく必要があります。
 
ターゲットイメージ設定が曖昧なままインサイト抽出を行うと、ぶれが生じるだけでなく、キーインサイトの決定フェーズ(アイディアを打ち出す際、何が重要なインサイトで、何が重要ではないかを精査するフェーズ)に無駄な時間を要してしまいます。
「超簡単!ササッとターゲット分類法」活用に自信のない方は、一度記事を読んでみてください

 
 

ところで、ターゲットインサイトって何?

ターゲットインサイトの抽出方法について説明する前に、そもそも“インサイト”って何? という方のために、はじめに“インサイト”とは何かについて触れておきます。
 
一般的に知られている“インサイト”という言葉は、「コンシューマー(消費者)・インサイト」を指します。
この言葉を具体的なワードに分解すると、「生活者(≒消費者)が生まれてから現在に至るまでに得てきた経験や、生活者を取り巻く社会、環境によって形成されていく、コンシューマー(消費者)としての行動背景(行動を起こすキッカケ)」になります。
 
つまり、『Aという「事象」で生活者(≒消費者)の「インサイト(行動を起こすキッカケ)」をシゲキすることができれば、生活者は行動を起こす』という公式が成り立つのです。
 
今回説明する“ターゲットインサイト”とは、「超簡単!ササッとターゲット分類法」によって選定されたメインターゲットの「コンシューマー(消費者)としての行動背景(行動を起こすキッカケ)」となります。
 

覚えておこう、2種類のターゲットインサイト

ターゲットインサイトは、大きく次の2タイプに分類できることを理解しておく必要があります。
 
共通インサイト:Aという「事象」で「インサイト」をシゲキすると、ターゲットBもターゲットCもターゲットDも、Eという行動を起こす
特有インサイト:Aという「事象」で「インサイト」をシゲキすると、ターゲットBのみ、Cという行動を起こす
 
誰しも一度は経験をしているであろう「外出中に突如、局地的大雨(ゲリラ豪雨)に見舞われる」という残念な体験(あります、よね?)を例にして説明します。

【問1】箇所修正画像

 
上記の問いに対する答えは、1~4のどれを選択しても「正解」です。
3でも4でも、もちろん「正解」です(※ 3の行動を起こす人は1と2に比べて圧倒的に少ないと思いますが、世界中探せば必ずどこかにいます)。
 
ここでいう「突然の大雨」は、インサイトをシゲキする「事象」に該当します。
「濡れたくない」や「あまり気にしない」、「もっと濡れたい」という情動が「インサイト」に該当し、「雨宿りをする」や「そのまま外にいる」、「水たまりに飛び込む」という本能行動が「インサイトをシゲキされて起こす行動」に該当します。
 
1~3の中でも、おそらく多くの人は、1の雨に”濡れたくない”というインサイトに共感するのではないでしょうか。
雨に“濡れたくない”ので行く予定のなかったカフェに行ったり、これ以上雨に“濡れたくない”のでコンビニに行き、ビニール傘を購入したり、多くの人は、“濡れたくない”というインサイトを大雨にシゲキされたことで何らかの行動を起こすことに身に覚えがあるはずです。
 
雨に“濡れたくない”というインサイトは、前述のとおり、生まれてから現在に至るまでに得てきた経験や、生活者を取り巻く社会、環境によって形成されていく“行動を起こすキッカケ”であり、多くの人にとって、過去に「フゥw 大雨に見舞われてチョー最高ww!!!」と感じるポジティヴ体験によってではなく、「ちょ、なんで急に雨降んだよ!! マジ最悪なんだけど!!!」と感じる過去のネガティヴ体験によって形成されたインサイトといえます。
 
そして人々は、“濡れたくない”というインサイトを昇華するために、過去の経験に基づきカフェに行ったり、傘を買ったり、はたまた濡れないように新たなチャレンジを試みるのです。
 
つまり、共通インサイトとは、皆が共感できるインサイトであり、上記でいう“濡れたくない”のような当たり前、常識、当然の行動背景として定義することができます。多くのターゲットが共感できる≒多くのターゲットのアクションを必要とするアイディアを考える際、非常に有効なインサイトとなります。
 
一方、特有インサイトとは、属人的であるがゆえに皆が共感するインサイトになりにくものです。この特有インサイトはさらに2タイプに分類することができます。
 
 2-1.根本的に共感できない特有インサイト
 2-2.共感ポイントが認知されていない特有インサイト≒共感ポイントを認知すれば共感できるインサイト
 
前者は先ほどの回答3“もっと濡れたい”というインサイトが該当し、(日本では少なくとも)シゲキしたところで多数のターゲットから共感が得られません。
そのため、プロモーションにはミスマッチのインサイトと言えます。
 
後者は、回答4“あまり気にしない”というインサイトが該当し、シゲキの仕方次第で共通インサイトよりも多くのターゲットにアクションを起こさせることができます。
こちらをシゲキするアイディアは共通インサイトをシゲキしても消費行動を起こしてくれてくれない場合など、アプローチ方法に行き詰ったシーンに有効です。
 
流行やトレンドを生み出す、いわゆる大ヒットしたアイディアは、共感できない(できなかった)特有インサイトをうまくシゲキすることができたアイディアと言えるでしょう。

図2

 

もれなくチェック! ターゲットインサイト抽出法

さて、いよいよ本題のターゲットインサイト抽出方法の説明をしましょう。
私が普段活用しているターゲットインサイト抽出方法を、図解を織り交ぜながら簡単に説明します。
これから説明するターゲットインサイト抽出方法を、勝手に「もれなくチェック! ターゲットインサイト時系列抽出法」と命名します。
 
「もれなくチェック! ターゲットインサイト時系列抽出法」では、現在メインターゲットが過ごしている日常生活を構成する行動の連鎖を整理し、それぞれの行動を引き起こすインサイトを仮説立てることで、どのインサイトがキーインサイトになり得るかを決定します。
“いかにメインターゲットの日常生活を想像力豊かに思い描くことができるか”が重要です。
 
はじめに、メインターゲットを含む全ての生活者が過ごす日常生活は、習慣行動及びそれに紐づく準習慣行動と、非習慣行動が組み合わさることで形成されていることを理解しておく必要があります。それぞれの行動は例えば、次のようなものがあります。
 
 習慣行動:ex.生きていくため(お金を稼ぐため)に平日は働く
 準習慣行動:ex.職場に向かうために電車に乗って通勤する
 非習慣行動:ex.アイスコーヒーを購入する
 
これらの行動を起こす(日常生活を占める)優先順位として、はじめに習慣行動及びそれに紐づく準習慣行動をとり、次に非習慣行動をとります。習慣行動と準習慣行動は“避け難い行動”として、非習慣行動は“習慣行動と準習慣行動に影響されない自由度が高い行動”として位置づけることができるでしょう。
 
習慣行動に関しては、本能的なインサイト(●●したいから○○する)に反する行動を強いられることが多いです。
そのため、プロモーションではシゲキできないことが多々あります。
はじめのうちは練習がてら非習慣行動のように自由度が高い行動を重点的に紐解いていくことをオススメします。

図3

 
 

ターゲットインサイトは3Wで紐解く!

ターゲットインサイトを抽出するには、メインターゲットの日常生活を「when(いつ)」、「where(どこで)」、「(with)whom(誰と)」の3Wを追求することがポイントです。
 
ターゲットインサイトを抽出するに当たり、下準備として、メインターゲットの日常生活を構成する習慣行動及びそれに紐づく準習慣行動と、非習慣行動を“もれなく”チェックするために、日常生活の流れを時系列に当てはめていきます。
 
多くの生活者が無意識のうちに、ある程度決まった流れに沿って過ごしている日常生活は、一日ごとにルーティン(起きては寝ての連続によって日常を形成)していることから、時系列のスタートを「起床」、ゴールを「就寝」と設定することができます。
また、日常生活は大きく『A.平日(月~金)』と『B.休日(土・日・祝)』の2タイプに分けることができます。
 
はじめにAとBの2タイプに分けて、メインターゲットの習慣行動及びそれに紐づく準習慣行動を、時系列(「起床」から「就寝」まで)に当てはめた後、非習慣行動を当てはめていくことで“もれなく”すべての日常生活をもれなく時系列に当てはめることができます。
慣れてくれば、平日を「月」、「火」、「水」、「木」、「金」の5つに、休日を「土」、「日」の2つに、計7タイプに分けることができます。
すると些細な行動の違いから、平日というくくりでは見えなかった面白いインサイトを抽出することができるかもしれません。
もっと欲をだして、季節ごとに、月ごと、週ごとに、月曜から日曜までの日常生活を洗い出すことができれば完璧です。
 

図4

 

「出勤前に自宅で妻とコーヒーを飲む夫」のインサイトとは?

次に、時系列に当てはめた日常生活から仮説のインサイトを抽出するステップです。
ここから3Wを活用していきます。
 

「when(いつ)」の追究フェーズ

まずは時系列に当てはめた日常生活を「when(いつ)」を追究していきます。
「when(いつ)」の追究フェーズでは、下準備で洗い出した「起床」から「就寝」までの日常生活を構成する習慣行動及びそれに紐づく準習慣行動と、非習慣行動に対して「なぜ“そのタイミング”でその行動をとったのか」の仮説を立てていきます。
 
例えば、メインターゲットが“出勤前”にコーヒーを飲む行動をとっていた場合、なぜメインターゲットは出勤前にコーヒーを飲むのかについて追究する必要があります。
目覚めが悪いので強制的にカフェインで目を覚まそうとしているのかもしれませんし、コーヒーが飲料の中で一番好きだから朝一番でコーヒーを飲みたかったのかもしれません。
 
もし、目を覚ますためにコーヒーを飲んでいると仮定すると、「出勤前からシャキッと目を覚ましたい」や「仕事前は気持ちを落ち着かせたい、リフレッシュしたい」等の仮説インサイトを抽出することができます。
こういった行動を起こすキッカケとなり得るインサイトは追求フェーズですべて洗い出します。
 
 

「where(どこで)」の追究フェーズ

次に、時系列に当てはめた日常生活を「where(どこで)」で紐解いていきます。「where(どこで)」の追究フェーズでは、「when(いつ)」の追求に紐づけて、「なぜそのタイミングに“その場所”でその行動をとったのか」の仮説を立てていきます。
 
例えば、メインターゲットが出勤前に“自宅”でコーヒーを飲む行動をとっていた場合、なぜメインターゲットは出勤前に自宅でコーヒーを飲むのかについて追究していきます。
自宅で入れるコーヒーがどこで飲むコーヒーよりもおいしいのかもしれませんし、好きなコーヒーを好きな分だけ飲みたいかもしれません。
 
 
もし、自宅で入れるコーヒーがどこで飲むコーヒーよりもおいしいと思っていると仮定すると、「自分好みのコーヒーが飲みたい」や「コーヒーの淹れ方にはこだわりたい」等の仮説インサイトを抽出することができます。
 
「when(いつ)」に紐づく「where(どこで)」という切り口でインサイトを追究するだけで、「when(いつ)」の追究フェーズでは抽出できなかった仮説ターゲットインサイトをもれなく抽出することができるのです。
 
 

「(with)whom(誰と)」の追究フェーズ

最後に、時系列に当てはめた日常生活を「(with)whom(誰と)」で紐解いていきます。「(with)whom(誰と)」の追究フェーズでは、「where(どこで)」の追求に紐づけて、「なぜそのタイミングにその場所で“その人”とその行動をとったのか」の仮説を立てていきます。
 
例えば、メインターゲットが出勤前に自宅でコーヒーを飲む行動を“奥様”ととっていた場合、なぜメインターゲットは出勤前に自宅で奥様とコーヒーを飲むのかについて追究していきます。
朝起きたら奥様が朝食と一緒にコーヒーを用意してくれていたのかもしれませんし、大好きな奥様とコーヒーを飲みながらコミュニケーションをとりたかったのかもしれません。
 
もし、朝起きたら奥様が朝食と一緒にコーヒーを用意してくれていると仮定すると、「自分でコーヒーをいれるのは面倒臭いので、家では自分じゃない他の誰かにコーヒーを淹れてもらいたい」等の仮説インサイトを抽出することができます。
 
「where(どこで)」に紐づく「(with)whom(誰と)」という切り口でインサイトを追究することで、「where(どこで)」の追究フェーズでは抽出できなかった仮説ターゲットインサイトを抽出することができます。

図5

 

最初は「みんな」でインサイトを「もれなくチェック」

「when(いつ)」から「where(どこで)」へ、「where(どこで)」から「where(どこで)」へ追究フェーズをブレイクダウンしていくことで、抽出される仮説インサイトの具体性が増していきます。
どのフェーズで抽出したインサイトが重要になってくるかは、ケースバイケースです。
プロモーションゴールやターゲットイメージによって求められるインサイトが異なってくるので、何が“キー”となるインサイトかを都度見直していく必要があります。
 
最初のうちは“何がキーインサイトになり得るか?”という視点でインサイト抽出に取り組むのではなく、“どんなインサイトであれ、まずは可能な限りインサイトを抽出してみよう”というスタンスで、一人よりも複数人で「もれなくチェック!ターゲットインサイト時系列抽出法」に取り組むことをお勧めします。
 
抽出したインサイトが多ければ多いほどターゲットへのアプローチ手段を持つことができ、皆で抽出することで、自分一人ではたどり着けなかった面白いインサイト、アイディアのヒントを発見することができます。
 
ターゲットインサイトを抽出する方法に関しては、ここで説明したもの以外にもたくさん素晴らしい抽出方法がある(はず)です。
色々試したうえで自分の考え方に一番マッチする方法をご活用ください!

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